コンサルタントの日々学び

日々のデリバリーで得た体験、ノウハウ、教訓とかを週次ベースで書き留めていきます。

ストーリーを考える大事さと働き方改革

「ストーリーを考える」

これは報告資料を作成するときもそうだし、プロジェクト全体の流れを考える際も当てはまる。

人の習性として、何か深堀し集中しはじめると全体感をついつい失いがちになる。

資料を作りだすとその中身や1ページのできばかりに終始してしまう。

プロジェクトであれば今日の打ち合わせ、明日の打ち合わせに終われ、近視眼的になる。

そんなときに上の言葉を自分自身に問いかける。

 

例えばシステム構築を経営層に打診するにしても

「なぜこれが必要な状況となっているのか」

「なぜ今それを考えるべきか、やらないと何が起こるのか」

「なぜこれが有効だといえるのか」

「なぜそうが言えるのか」

を明確にし、一連の流れで説明・作成するようにしないと「確かに必要だ」と心動かせない。

ただ「必要です」の一点張りでは、受け手の納得や行動を促すことができない。

プロジェクトにしても、新規事業開発なら

「今はこの業界はこんなに遅れている」

「このままにしておくと地域社会、ひいては取引先に影響がある」

「彼らが困っているのはこんなことがある」

「我々が自社のリソースとマッチしてこういう解決策を提供できる」

という流れがある。

それを各打ち合わせなり議論で検討し、最終的に報告をまとめる。

あくまで資料は検討や判断を仰ぐためのツール。

あくまで打ち合わせは明らかにしたい仮説の1ステップ。

まずはどんなストーリーにしたいかを明らかにして、何を使うか考える。

プレゼンで自分が喋ることを意識して、相手が興味持つか・退屈しないか、納得するかを考える。

 

近年「流行った」働き方改革も同じ。

どこもかしこも「働き方改革だ!」と取り組んだのはいいが、空中分解したり、施策の乱発に終止したり、結果的にコストはかかったが何も得られなかったものが多い。

それも多くは「施策Fast」でストーリーがなかったから。「せっかくの機会なのであれもやりたい、これもやりたい」とやりたいこと(施策)ばかりが先行し、それが達成したらどうなるかが見えてこない。

何を達成したいのか、そのために何が課題でどれが優先されべきなのか、どんな施策でそれを解消されるのか、というストーリーがなければやりたいことをみんなやるお祭りとなってしまう。

「時間の余裕」をつくること、それから「その時間を使い質向上」を果たす。

それを実現するための施策として業務のムダ排除、自動化を優先し、その後に情報基盤やプロセス改善につなげていく。

どうなりたいか、なぜ必要か、ストーリーがないと利用者もどう受け止めればよいかわからないし、効果も現れてこない。