ストーリーを考える大事さと働き方改革
「ストーリーを考える」
これは報告資料を作成するときもそうだし、プロジェクト全体の流れを考える際も当てはまる。
人の習性として、何か深堀し集中しはじめると全体感をついつい失いがちになる。
資料を作りだすとその中身や1ページのできばかりに終始してしまう。
プロジェクトであれば今日の打ち合わせ、明日の打ち合わせに終われ、近視眼的になる。
そんなときに上の言葉を自分自身に問いかける。
例えばシステム構築を経営層に打診するにしても
「なぜこれが必要な状況となっているのか」
「なぜ今それを考えるべきか、やらないと何が起こるのか」
「なぜこれが有効だといえるのか」
「なぜそうが言えるのか」
を明確にし、一連の流れで説明・作成するようにしないと「確かに必要だ」と心動かせない。
ただ「必要です」の一点張りでは、受け手の納得や行動を促すことができない。
プロジェクトにしても、新規事業開発なら
「今はこの業界はこんなに遅れている」
「このままにしておくと地域社会、ひいては取引先に影響がある」
「彼らが困っているのはこんなことがある」
「我々が自社のリソースとマッチしてこういう解決策を提供できる」
という流れがある。
それを各打ち合わせなり議論で検討し、最終的に報告をまとめる。
あくまで資料は検討や判断を仰ぐためのツール。
あくまで打ち合わせは明らかにしたい仮説の1ステップ。
まずはどんなストーリーにしたいかを明らかにして、何を使うか考える。
プレゼンで自分が喋ることを意識して、相手が興味持つか・退屈しないか、納得するかを考える。
近年「流行った」働き方改革も同じ。
どこもかしこも「働き方改革だ!」と取り組んだのはいいが、空中分解したり、施策の乱発に終止したり、結果的にコストはかかったが何も得られなかったものが多い。
それも多くは「施策Fast」でストーリーがなかったから。「せっかくの機会なのであれもやりたい、これもやりたい」とやりたいこと(施策)ばかりが先行し、それが達成したらどうなるかが見えてこない。
何を達成したいのか、そのために何が課題でどれが優先されべきなのか、どんな施策でそれを解消されるのか、というストーリーがなければやりたいことをみんなやるお祭りとなってしまう。
「時間の余裕」をつくること、それから「その時間を使い質向上」を果たす。
それを実現するための施策として業務のムダ排除、自動化を優先し、その後に情報基盤やプロセス改善につなげていく。
どうなりたいか、なぜ必要か、ストーリーがないと利用者もどう受け止めればよいかわからないし、効果も現れてこない。