コンサルタントの日々学び

日々のデリバリーで得た体験、ノウハウ、教訓とかを週次ベースで書き留めていきます。

受答えの正確さと沈黙が生み出すもの

コンサルだろうが会社員だろうが、普通にお客さんに聞いたことに「正しく」回答している人は案外少ない。
「これやった実績はあるの?」
「こんな問題が起きた場合はどうするの?」
「プログラムでこういったやり方ってできる?」

こんな質問に対して
「いやこんな進め方を想定していまして…」
「今想定している問題はこういうことを考えていて、その起きる可能性が…」
「今の動きや設計はこうなっていまして…」
と直接的でなかったり、Yes・Noをはぐらかすことがよく見受けられる。
これは以外にお客さんの不信感を募らせることになる。
自分が例えばショップなどでそんな応対をされた場合を想定すればよくわかる。
顧客から見れば「いつ質問に回答してくれるんだろう」「何言っているんだ、この人は」「ちゃんと言ったこと理解されたんだろうか」と感じる。

回答とは異なり、沈黙で返すというケースもある。これは若手でよくありがち。
質問に対して10~15秒以上沈黙が続くようだと自分が顧客だとどう感じるだろうか?
当人は必死に考えているのだろうが、沈黙を受けた側は「言ったことを理解しているんだろうか?」「そんなに深刻な問題があるんだろうか?」と不安を増幅させることとなる。

こういった場合に個人的に気をつけていることは「まず反応する」こと。それは正確な解決策を提示する内容でなくてもよい。受け取った旨、自分が今考えていることをOpenに発する。
もう1つはYesかNoか、不明なのか、はっきりさせること。それは懸念や不安、リスクが有るなら「不明」という選択もアリだと思っている。
「やった実績自体はないです。ただ似たような経験からコツはXXだと考えていて…」
「こんな問題が起きるかどうか、発生した時を考える前に本当に発生するのか、考えるべき論点なのかを少し考えてまして…」
「できるとは思っているのですが、今XXの動きに影響はないかと考えています。」
などなど。

場面はどんな時でもありうる。顧客のヒアリングや、操作説明、方針検討、提案討議などなど。
小さな応対なのだが、意外に「この人は話せる人だな」と思ってもらえるきっかけになる。