スキルレベルと関与のスタイル
本来的にはよくないのかもしれないが、その人のスキルレベルと任せるレベル・関与のスタイルは分かれると思っている。
その基準をもっておくことは「本人のスキル以上に任せすぎない」ことで本人・プロジェクトにも価値があるし、次にどこまで目指してほしいのか語ることができるので有効だとも思っている。
そのレベルは大きく5つ。
①基本作業者:新卒や入社直後の人
a)何は任せるか
・機能調査とか特定ルールにそって資料埋めるとか純粋なタスク
b)何は任せないか
・何を確認するか、どういうルールで資料埋めるか含めた細いやり方や基準を考える部分。何をやらないといけなくて、何が終わって何がまだかの管理も。
c)コミュニケーションタイミング
・基本純粋タスクをやったら報告してもらい結果をレビュー、半日/1日とか時間がかかるものではないため時間がかかり過ぎたらこちらが働きかけて状況を確認する。
②タスクおまかせ:やや仕事になれてきたコンサルクラス
a)何は任せるか
・やりたいことをタスクレベルで指示はするが、やり方自体はまずは考えてもらう。それをこまめにレビューする形式。
b)なには任せないか
・やったことをOKとする基準は任せないし、タスク管理は書き出してもらい、見える状態にする。ついつい本人がいいやと思ったレベルが低かったり、ポカミスが残ることがある。
c)コミュニケーションタイミング
・やったことが終わったタイミングでレビュー。日単位のチェックポイントでタスク管理するくらい。
③「やること」自体はお任せ、もののレビューはする:専門性やプロセスに習熟したシニアコンサルクラス
a)なには任せるか
・どんなことがしたいのかというアプローチレベルの指示にとどまり、資料フォーマットやセッションの進め方自体から考えてもらう。タスク管理も任せる。
b)なには任せないか
方針としてどうすべきかの判断。顧客に出す資料などは事前にレビューする。
c)コミュニケーションタイミング
・これまでの事後の細かなコミュニケーションより、事前のやりたいことの認識合わせに重点を置く。あとはモノのレビューだけにとどまらず、進め方の議論などもして提案や懸念を引き出す。
④事前のやり方・方向性はすりあわせ、あとはお任せ:チームリードを任せられるレベル
a)なには任せるか
・基本は決めたいといけないこと、進め方自体から考えてもらう。
b)なには任せないか
・進め方や全体に関わる方針は、つくってもらった案をベースに相談にのる。
c)コミュニケーションタイミング
・基本は相談・レビューの依頼は本人から。気になるポイント・声をかけて欲しいタイミングは事前に提示したり、都度「こんなこと考えないといけなくない?」と示し、考えさせる。
・ある程度任せつつ、レビュータイミングを設けてそこはしっかりレビューする。
⑤まるっと置かませ:顧客含めた全体マネージできるレベル
a)なには任せるか
・基本すべて。
c)コミュニケーションタイミング
・最終納期や成果物/品質が守れるか、メンバーから情報をあげてもらいチェックする。あとはメンバーが相談したいタイミングで相談に乗る。(その時間はつくる)