コンサルタントの日々学び

日々のデリバリーで得た体験、ノウハウ、教訓とかを週次ベースで書き留めていきます。

上長への相談と定期的な場の設定

メンバーとして仕事をするときには必ず上のレビューを通すが、チームリーダーなどポジションが上がってくると常にレビューという形でなく、意図的に自分から上長へレビューや相談をもちかける「Pull型」から「Push型」に変わる。

これがはじめとまどいを感じ、どのタイミングで相談すべきか迷うことが多い。

「自分ではできているつもり」になってレビューや相談を控えていたらプロジェクトとしてヤバイ状況に陥ったことが過去何度か経験がある。


その場合の適切な相談タイミングとしては3つある。

①困った時、見通しが立っていないとき

今後の進め方が見えていなかったり、自分では解決できない課題がでたとき、また担当するチームの進捗が悪く抜本的な手を打たないといけないとき、など。これは自分でも「マズイ」状況を理解しているので、相談のタイミングを逃すことは少ない。(相談のやり方やYellow度合いの伝え方は別)

②当初のアプローチなどで考えたマイルストーン/Outputができたタイミング

定期的な顧客への報告タイミングや、Outputも10%レビュー、30%レビュー,100%レビューを意図的に上長へ相談にいく。これもOutputややることの見通しがたっておれば相談のタイミングを逃すことは少ない。ただし上長の時間がなくて、細かめの相談ができずはしょられることはある。

③定期的な場をあえて持つ

特に困っていもいないし、大きなセッションや進め方の変更などがあるわけではないが、あえて上長の時間を事前に確保しておき、そのときの状況やその時点のOutput、今後の進め方を共有する。

あるPMは週1回パートナーに半日、先行して時間確保してもらっている。そのときに共有する情報としては

a)検討しないといけないことの全体像/総アジェンダ

b)全体に対する進捗と見通し(遅れているのか、人は足りるのか、課題解消できるのか)

c)今思っている懸念やリスク(何かの検討が遅れている、とか)

で、これらの情報を渡すことでパートナーの考えやリスク感を引き出す。監査を意図的につくっている意味合い。
この③が抱えがち、自分でなんとかしがちなうちはなかなかできない。

過去に自分も手痛い失敗を犯してしまった。

システム構築の総合テストの計画作成と実施にあたって、「過去の別プロジェクトからだいたい検証しないといけない要素は洗い出している」「顧客と合意したから大丈夫」「多少の漏れや検討不足があっても致命的でないのでなんとかなるはず」という甘えのもとに、CP・PMの相談なく自分の判断でプロジェクトを進めてしまったところ、別プロジェクトから「監査」という名目できていた他社コンサルに証跡管理の甘さや網羅性の妥当性不足、ドキュメント化不足をつかれ、PMO的立場を巻き取られてしまった。

今にして思えば相談タイミングとして③を週1時間実施できていればこのような事態は避けられたはずであった。

「Pull型」から「Push型」の相談に変わったときには「うまくいっているはず」という油断が特にあぶない。

無理矢理にでも今の状況を共有する場を持つことが重要だし、自己の経験からそれを上が時間捻出できなければプロジェクトのYellow状況であり、より上にエスカレーションしないとプロジェクトが失敗することになる。