弱虫ペダルとコンサルタントの第一線
お盆休みなので少し緩いネタを投稿しようと思う。
それがアニメから得るコンサルタントの価値観だ。
弱虫ペダルは私の好きなアニメ10本に入る作品であり、とても熱く感動にあふれた作品だ。
概要を簡単に述べると、総北高校自転車部という高校生のロードレースアニメ。舞台はだいたいインターハイであり、そこに向けた努力や思い、チームワークをインターハイの舞台にぶつけ、熱い戦いを描いた作品だ。
私もいつかあんな熱い体験を仕事なりPJでしたいと思っている。
そんな弱虫ペダルの中で、個人的名場面の1つが4期第10話にあるシーン。
総北高校1年生選手がインターハイ中に不調になり、トップ集団に追いつけず
後続の集団から出れずに迷走しているシーンだ。
その中でわざわざトップ集団から離れて助けにきた総北高校の先輩が起死回生の策を提示するが、それは「アニソンを歌いながらペダルを漕げ」というものだった。
プライドの高い1年生選手には受け入れがたい、集団の他のチームからも笑い者にされる策だった。
だが本気で語る先輩をみて、その1年生はこう考える。
「レースで戦えないほうがもっとかっこ悪い」
「これで前に進むならなんでもやってやる」
1年生はその策を受け入れ、アニソン一発歌って後続集団を抜け出していく。
この場面自体熱いのだが(背景知ってない・文字面だけだとそう感じないかもしれないが…)、コンサルタントであり、ビジネスパーソンとして感じ入るものもあった。
それは「第一線に立ち続けるには同じ覚悟を持っておかなければならない」ということだ。
コンサルタントであれ、1人の人間であり、知らないことはわからないし、経験がないことはうまくいかないことだってある。
それを乗り越え、顧客に価値を提供するには、教えを乞い、案をぶつけ・叩かれ・洗練させないといけない。
自分のイケてない部分をさらけ出す、ボコボコに叩かれるのを承知でレビューに出す、できないことを表明する。
下手なプライドがあると、これらを率先してやることはかなり辛い。臆してしまってなかなか前に進めない。
うまいこと言い訳つけたり、自分の中で隠し続けている方が断然楽だからだ。
だけどそれをやって得をするのは「今の自分」だけだ。
「コンサルタントとして価値を認められないほうがもっとかっこ悪い」。
どんな手でもやりつくす・考えつくす、教えを乞い新しいInputを得続ける、実行のために頭を下げる、自分が嫌と感じる人でも話を聞きに行く。
PJが成功に近づくためならやれることはきりがない。
シニアコンサルタント時代の自分はまさに臆して聞きにいけない、レビューに持っていけない奴だった。
「この状態でもっていってもフルボッコだ。もう少し考えてからもっていこう」
「今は忙しそうだから、ちょっと時間をおいてもっていこうか…」
など何かにつけて時間をかせぎ、結果フルボッコくらって修正に時間が足りない、ということの繰り返し。
これが変わったのは明確なきっかけはないが、徐々に顧客に価値を認められてきて、「もっとスピーディに価値を認められたいな」と自分思考から顧客思考になったからだと思っている。
うちの会社にはClientFirstという、いい言葉・いいカルチャーがある。
弱虫ペダルでは「勝機の1%があるなら」「なんでもやる」と言っていたが、「PJの成功率・お客さんの成長が1%でも上がるなら」やれることが何かあるはず。
「ClientFirst」という言葉がやっと身に染みて理解できてきたからだろう。
自分はいくつになっても、どんなタイトルになっても、「まだ全然できてない」と思うし、上司から「過信するな」とお叱りを受けたり、「またボコられてしまった」と自己反省会にキリがない。
先日も経営層の会議に新規サービスを持ちかけにいったら当然のことフィードバックを多くいただき、「あーまだまだダメダメだった。考えが浅すぎた」と凹んだ一週間を過ごした。
とはいえこれを回避していてはコンサルタントとして第一線に立っていられない。
そのことの方が自分としては辛い。
言われずにできればそれに越したことはないが、まだそこに至っていないならやれることはやっておきたい。
「これで前に進むならなんでもやってやる」
弱虫ペダルに教えられたことは、貴重で、熱く、そして厳しい。
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ちなみに自分が最も影響を受け、かつモットー・目標としているアニメは別にある。
「やらなくていいことならやらない。やるべきことは手短に」
これをモットーにプロジェクトゴール・目的にそったコンサルタントワークを目指している。
そしていつか安楽椅子探偵になりたい。きっとなれると信じている。
これについてはまた別の機会で書こうと思う。