whyを売るかHowを売るか
TEDでプレゼンされたものにゴールデンサークルという考え方がある。
ゴールデンサークルとは
・人の行動を促すには「何を」「どうやって」では動かず、「なぜ」を示して共感した時に人は行動に移す。
・「なぜそうするのか、なんのためか」「どうやるのか」、そして「なにについて」という順序で考え、行動し、伝えることが有効という考え方。
・例がとして以前のAppleの例が挙げられており、Whatベースだと「我々のコンピュータは素晴らしく、美しくデザインで簡単に使え親しみやすい商品です」という説明になる。Whyベースだと「私たちは世界を変えられると信じています。そして常に既存の考え方とは違う考え方をします。世界を変えるために、美しいデザインかつ機能性に優れた製品を世に送り出そうと努力するうちにこのような製品ができあがりました。」となり、価値観に共感し購買する意欲を高められる。
・アーチェリーの応援でも、どう応援すればいいかとHowに執着すると「もっと大きなや声で」となるがそれだと選手の妨げになりかねない。「そもそもそれが得点につながるか」という根本を忘れるとやることが無駄になる。
商売であり、コンサルティングであり、この考え方は同じだと思う。
Howを売るとは、機能だけを訴求したり、コンサルティングであればツールや事例、答えを売ることになる。
Whyを売るとは、製品の思想なりを訴求したり、コンサルティングであれば「なぜそれをすべきなのか」を腹落ちさせ、計画だけでなく本気度もつくる。
Howを売る姿勢だと、あくまで表面的な機能を顧客は見るため目移りがしやすい。
Whyを売る姿勢だと、それは信者になる。
Howを売ればそれは買っただけで使われなかったり、改革も資料だけで実行に移されなかったりしやすい。
Whyを売ればそれを持って使うことに価値を感じ、改革も実行に移され成果に現れる。
ただ、年末年始CMを見て実感したが、最近のAppleもWhyでなくHowを売るような姿勢になってきた。
最近のコンサルティングファームもシステム売りの姿勢が強くなってきた。
改めてゴールデンサークルの考えをもとに活動を見直す必要がある。