コンサルタントの日々学び

日々のデリバリーで得た体験、ノウハウ、教訓とかを週次ベースで書き留めていきます。

言語化の価値

熱い想いで、内容的には優れいると感じており、いろんな施策も考えていて、伝えたいことはいっぱいある。
言葉があふれるように出てくるが、すべて伝えた後に、相手から「で、結局どういうこと?」。
熱い想いを言葉にしてぶつけるも、みんなの頭の上にははてなマークが浮かんでいる。
こんなケースは往々にしてある。
そういった場合、「伝えたい言葉がちゃんと伝わる言葉になっていない」ことが原因だ。
ファシリテーター/コンサルトしてふわふわした話を噛み砕き、
誰でも理解できる言葉にしてあげるだけでも価値がある。
 
例えば品質に何を求めるのか、みたいな話。
各々にそれぞれ「品質とは」考えていることはあるが誰もがなかなかそれを表現できない。
そんな場合に第3者が話を吸収し、「それってこういうことですか?」とまとめる。
第3者であることがいいのは1つはその分野の専門家でないこと。
だから誰でもわかる言葉になる。第3者でいい2つ目は客観的に論理の矛盾に気づけること。
「なんか言ってることはわかるけど話の筋が通ってないな」
「人によってここが意見が違いそうだな」
というのは話している本人よりも外部の人の方が気づきやすい。
「それってこういうことのように聞こえますけど、ここが筋通ってないですね」
と第3者が言葉にしてあげることで、思考が深まり、言いたいことがクリアになっていく
 
仕事以外でも、悩み事やもやもやしていたことを人に話していくうちに、だんだん自分が悩んでいたことやどうしたいかクリアになってきたことはないだろうか。
人は頭の中でいろいろ筋道たてて考えられると思っているが、実際はそんなに器用なことをできることは少ない。
でもそれが当然なのだ。
そこに第3者の勝ちがある。壁打ちになり、「この人といるとものごとをスムーズに考えられる」という存在になればよい。
 
とはいえ、この言語化もいきなりファシなりがその場でぱりっとやるには難易度が高い。
「どうですか」と聞くだけで済むなら、本人がとっくの昔に言語化できてるはず。
それをするためには、自分がやっているのはまず自分で試してみること。
自分で言語化してみて、それを叩き台に「どうやって自分はこれを考えたんだろうか」と遡り、論点なり言語化の流れを形作っていく。
それから内部・メンバーの誰かにぶつけ、他の意見・視点をもらい、ブラッシュアップする。
(これがないと独りよがりになるし、伝わらないこともある)
 
人は自分で言いたいことをクリアにできない、という前提に立つと、第3者の価値が出しやすい場面に気づけるようになってくる。