コンサルタントの日々学び

日々のデリバリーで得た体験、ノウハウ、教訓とかを週次ベースで書き留めていきます。

システム開発で溢れる課題と2つのリソース不足

システム刷新プロジェクトの開発フェーズでの一場面。「解決しないといけない課題があと700個も残っている」「課題はまだまだでてくるのに、週に10個も解決できていない」「残りの期間は2ヶ月…どうしよう」 プロジェクトに関わったことがある人ならあるある…

オーナーシップの履き違えと事前に確認すべき3つの事項

「このプロジェクトではあなたにこの仕事を任せるね、オーナーシップ持って進めてほしい。」そうやってタスクを任されたものの自分でやり切ろうとして品質が満たない。誰かに依頼をかけたがその誰かがやってくれずに期限に間に合わない。こんなことはないだ…

オピニオンを考える難しさと4つの軸

こんな経験ないだろうか。コンサルタント、PMOとして動いているが、やっていることは情報共有にとどまり、皆と同じ議論の土俵に立てていない。自分のオピニオン(仮説・意見)がないためそれ以上踏み込めない。 ここで言っている情報共有とオピニオンをもう…

【本】ブルシットジョブ

「本人さえその存在を正当化しがたいほど無意味・不必要な仕事」をブルシットジョブとして、どんな仕事・なぜ生じているかを分析。社会成り立たせる・トップを気持ちよくする・生きるカネを得るために生まれた仕事が、目的や利他につながらず耐え難く息苦し…

コンサルタントの3つの価値とオピニオン

コンサルタントとしてお客さんに提供できる価値は大きく3つある。①「高級派遣」として言われたものに対し質の高いモノをスピーディーにつくっていくこと②「問題解決人」として、何が問題かを整理して、何をすべきか提案すること③「パートナー」として、第3者…

自分の意見に確信がもてない症候群とピエロを演じる重要性

お客さんとの打ち合わせ、議論の中で、自分の答えの確信がもてず、迷いが生じ、言葉を発せない、ということはないだろうか。 私はジュニアコンサルのとき、自分がオーナーの打ち合わせでよくこういう事態に陥っていた。開発工程など自分の知見があるときはい…

ファシリテーターとして棒立ち回避のための5つのパターン

私がジュニアコンサルタント時代のとき、初の構想策定の参加時。ファシリテーターとして前に立っているはずが、ただただて棒立ちとなっていた。みんな議論しているのに、前に立っているのに固まっている。どこで口を挟むべきか、口を挟んだら議論の熱に水を…

【本】シンニホン★4

AIなど発展していく中で、人の価値や富の生産がどう変わるのか、その時日本はどう動くべきかを書く。最低賃金や生産性の低さ、研究開発へのリソース配分縮小など、散々たる日本の現状をファクトと述べた上で「応用と複雑なシステム構築フェーズでまだ浮き上…

【本】父が娘に語る経済の本★2

娘に語る、とあるように、貨幣、労働、機械、政府など経済の要素をわかりやすく分解して説明。ただ古の時代から遡り語ったり、わかることを婉曲的に比喩したり、わかりづらいとこもある。わからない人にはいいのかな?読みづらい割にあるものが少ないので途…

初の上流でのつまづきと目的思考矯正の難しさ

日々、残業するほど忙しい。 だけど、せっかく時間をかけた作成物はプロジェクトや会議で使われない。 それを挽回しようとまた時間をかけるが、またその労力が成果として実らない。 そんな悪循環に陥ったことはないだろうか? コンサルタントだと、構想策定…

日報を書く価値と自己成長への道

「日報を書くべし」と言われた経験は社会人なら誰でも一度はあるだろう。普段から日記を書く人ならさもしらず、普通の人なら小学校で宿題で日記を書いて以降、日々のことを記すなんてことやってない人が大半ではないだろうか。 「営業日報」「SE日報」などな…

ジュニアコンサルからの壁と7つのプロジェクトの役割

コンサルタントとして入社して、ジュニアを脱皮すると1つの成長の壁にあたる。 それまではPMやTLに言われたことをなんとかこなし、資料を作ったり、プレゼンしたりして価値を発揮していたのがいよいよ1コンサルタントとして見られるようになった段階で「君は…

他人事から自主的にするには、北風と「太陽」戦略

こんなことはないだろうか。お客さんやメンバーとプロジェクトなりのスケジュールを決めたけど、なかなかそれどおりにタスクを進めてもらえない、「いやいやこれはあなたのプロジェクト/タスクでしょう」と言ってもどこか他人事。PMやリーダーとしてはなか…

【本】あなたの知らないあなたの強み

宇宙兄弟をベースにFFS理論を説明した本。人を5つのタイプに分け、リーダーのスタイルや上司との接し方などを説く。宇宙兄弟を知ってると「確かにこんな傾向ある」「こういう場面あったな」と理解が深まる。同時に宇宙兄弟がどれだけ練り込まれた話かも実感…

特性把握と適材適所の難しさ

与えられたタスクに対して、アサインされたメンバーに役割分担振る際に「この人はこういうこと得意だから」「この人はこれくらいできるだろう」と判断してタスクを割り振るのは思いの他難しい。特に自分には。 そもそもその人が何が得意かとどうやって捉える…

仮説の価値と使い方、レビュー会にならないために

「コンサルタントは仮説が重要だ」とはよく聞く話。顧客はなんらかの問題を抱えており、その解決を望んでいる。その解決に導くのに、現状調査してFactや悪さ具合を調べ、解決策を具体化するのに、仮説があることでずっとスムーズに進めることができる。 例え…

【本】組織戦略の考え方

日本型組織の組織論。組織の腐り方として、決断不足になると総花的製品や改革委員会が乱立しがち、組織が安定すると外見を意識しすぎた奇妙な権力関係が生まれるなど。ボトルネックの考え方は未だ有効で新製品開発でも考えは応用できる、長期と短期ではボト…

【本】誰が科学を殺すのか★3

今の大学など研究現場の実態を綴る。政治マターで予算を削られ、研究したくてもできない状況、そして海外に逃げていく、というどの業界でも見られる動き。政治マターな分身動きとりづらい。今はまだ過去の遺産からノーベル賞などとれているがそのままいけば…

コンサルはサービス業、相手の立場で考える

コンサルティングはサービス業である。問題解決を生業としており、製品という目に見えるものを売っているわけではない。 サービス業は「サービスを提供する」ことが目的ではない。サービス業=顧客がどう受け取るかが一番の肝だと思っている。 例えばカフェ…

【本】世界のエリートはなぜ美意識を鍛えるのか★4

最近話題に上がるアートを学ぶのはなぜかを語ったもの。論理と理性だと情報がないと決められないという袋小路に陥る。また論理と理性だと他社と同じ結論になり競争優位にならない。VUCAの時代、変化を捉え変化を起こすことが求められ、そこに直感と感性が必…

構想策定は網羅性より的確性、そして折木奉太郎のモットー

構想策定と呼ばれたり、将来構想・事業構想と呼ばれたり、未来のあるべき姿と呼ばれたり、呼ばれ方はさまざまだが、業務の前提となる上流の議論では、どこまで議論するかは難しい。業務を担ってきた人と議論をすると、つい「あれはどうする」「これはどうし…

「丸投げ」と「一任」の違い、その差を生むリーダーが暇になること.txt

これまでプロジェクトをリードする役を担う中で、メンバーから「丸投げされた」というフィードバックをもらったことがある。他のリーダー、マネージャーでも、メンバーが「丸投げ感」を感じてモチベーションが下がるケースを経験した人もいるだろう。自分が…

PMとTLの大きな違い、それを支える3つの心がけ

初めてPMになる人に相談を受けた。「今までのチームリードからPMに変わる違いとは?」 これについて人それぞれ意見はあるだろうけど、個人的には以下の3つが違うと考えている。1つは意思決定。PMはプロジェクトに対して最終的な責任を持つ。リソースやスコー…

受け身になるな、提案しろ

自分がまだPMとしてでなくメンバーとして働いていたとき、当時のパートナーから何度も言われた言葉。「受け身になるな、提案しろ」 若手として仕事をしているとついついお客さんに迎合してしまう。でも、これはコンサルの本質として譲ってはならない部分だ。…

【本】凡人のための地域再生入門★4

小説風に、都会に出てた主人公が地元に戻り、事業を起こして地域再生する話。役所の投資の不味さや、地域で事業を起こそうとしたときの人間関係や盛り上がりを作る大変さなどがリアルに書いてある。「補助金は麻薬」とはよく言ったもので、うちの地元もいら…

コンサルタントは部外者であるからこそ価値がある

コンサルタントは所詮社外から来た部外者である。レコメンドはできても、最終の意思決定はできないし、実行を担うこともない。だがそれゆえに出せる価値もある。それは「誰よりも問題に対して真摯に向き合う」ことができることだ。 社内の人間であれば社内政…

【本】岩田さん★4

任天堂社長だった岩田さんの話してたことをまとめた本。判断とは情報を集め分析して優先度をつけること、自分たちの得意なことが活きるように苦手なことが表面化しないような方向に組織を導くのが経営、など経営者としてこうありたいと思える。経営を仕組み…

【本】学力の経済学★3

教育に絡む施策や考えについて、データを持って語る教育経済学の話。インプットにご褒美をあげるべき、プロセスを褒めると良いがアウトプットを褒めていると実は成績が下がる、などが実験結果をもとに説明してある。米国は教師を付加価値で評価してる事例な…

【本】スクラム★3

アジャイル開発にもつながるチームデリバリーの方法。基本はタスクを細かにし、「バックログ」「作業中」「完了」を管理し、毎日やったこと、次にすること、今の仕事の妨げを確認。マネージャーは妨げを取り除くことに徹する。他にも見積もりポーカーなどい…

【本】すいません、ほぼ日の経営★3

糸井重里がどうほぼ日を経営しているか。採用基準に一緒に働きたいからを入れてたり、やりたい仕事を選んでたり、人に喜んでもらうことをするとか、現職の会社と似てるなというのが所感。上場はジムのトレーニングと似ているとかはMBA的な発想だったのでそう…